登山初心者が知りたい疲れにくい山の登り方と歩き方(後編)
前回は、登山初心者におすすめの疲れにくい山の登り方と歩き方の基本的なことをお伝えしました。今回はもう少し詳しくお伝えするので、しっかりと理解して気持ちの良い登山やハイキングを楽しんじゃいましょう!
階段状の登山道の登り下り
様々な道を歩るくと時々ハイキングコースなどに丸太で作った階段の道があります。あまり傾斜などはないので滑りにくい道なのですが、逆に疲れやすい道の一つでもあります。また、階段の段差が大きくかなり長い場合もありますので、考えなしにひたすら脚力と体力で登ってしまうと、疲れるのが早くなるばかりではなく、膝などを痛めやすくなってしまいます。
このような道の登りでは、まず最初に歩幅を狭くして段差の下まで進みましょう。それから通常の登りと同様に体に線をイメージして、後ろ足に重心がのっている状態で前の脚を高くあげてから、ゆっくりとあげた脚を階段の上に下ろします。そして次に上に伸びるような感じで前の脚に重心を移動させて登ります。この時反動をつけたり、後ろ足で地面をけったりしてしまうと体の箇所に余分な力が入るので、結果としてさらに疲れる登り方になってしまうので注意しましょう。長い階段が続いていても、歩幅を小さくゆっくりと登っていくことでとても疲れにくくなります。
また階段の道では特に下りを気をつけなければなりません。前の脚に重心が残っている状態で階段をドンと下りてしまうと全体重が前の脚にかかってしまうため、体の様々な箇所をいためやすくしてしまいます。ですから下りでも同様に歩幅を狭くしながら後ろ脚に重心を残し、前の脚を着地させて脚が下りきったら前の脚に重心を移動させるようにしましょう。こうするとドンと膝を痛める下り方をしなくてもよくなります。段差が高い場合には一旦しゃがみ込んでから脚を出すと良いです。この時も重心は後脚に残した状態です。前足が着地しきったと同時に後足の重心を前に移動させるようにしましょう。
ストックを使った歩き方について
最近ではいろいろなショップや雑誌などの情報を見て、多くの人がストックを使って山を歩いています。最初は必要ないのではと思っていましたが、使ってみると、そのメリットがたくさんあることに気が付きます。1本だけを使うタイプや、2本使用する場合もあります。2本のストックを使う場合は、脚の他に支点が2つ増えるので非常にバランス良く歩くことができます。それと同時に脚にかかる荷重も腕に分散されるので膝の疲労も負担も少なくなります。膝の痛みに不安がある方にはストックの積極的な利用をおすすめします。
しかしあまりにもストックに頼りすぎた歩き方は危険です。全体重をかけると言う使い方はせず、あくまでも補助的に使うという意識が大切です。またストッパーがしっかりと閉まってないと突然ストックが縮んでしまい、転んでしまう恐れがあるので十分に注意しましょう。
それから、ストックがあると足を痛めてしまった時に重宝します。痛めた脚をカバーしながら歩くこともできますし、最悪骨折などした場合にも救急用具としての活用も可能です。
ストックの調節について
一般的にストックは三段の伸縮型がほとんどです。まず一番下の段をストップと表示してあるところまで伸ばして固定します。次に二段目を伸ばして長さを調節すると言うのが基本的な使い方です。下記でもストックの長さの説明をしていますが、登りではやや短めに、下りでは長めに調節すると使いやすくなります。また岩場やがれ場でのストックの利用は、手がふさがってしまうため大変危険です。手首にひっかけておいても、邪魔になってしまいバランスを崩すことがありますので、岩場を歩く際にはザックに収納して両手を自由にして歩くようにしましょう。
I字グリップのストック
一般的にI字型のグリップのストックの持ち方は、手に持った時にひじが直角になるようにストックの長さを調節しましょう。グリップの握り方には、グリップの上部を握る、下部を握る、上からグリップを握るなど様々な握り方があります。状況に応じて持ちやすい握り方に変更しましょう。グリップのにぎりの形状も様々ですので、自分にあったものを選ぶようにしましょう。
T字グリップのストック
次にT字型のグリップのストックの場合についてです。ひじと直角の高さにすると使いづらくなりますので、ややひじを開くくらいの長さに調節するのがおすすめです。グリップの握り方も上部を握ったり下部を握ったりと状況に応じて使い分けましょう。またT字のストックは一本ですので、疲れたら左右持つ手を交換すると疲れが緩和できます。
休憩を取りながら歩く方法
定期的な休憩をとりましょう!
登山の歩行で疲れにくく歩くには、適度に休憩を取りながら歩くことが大切です。天候や同行者、その他の状況で休憩を取る間隔は変わってくると思いますが、50分歩いたら10分休むと言うように、定期的に休憩をとりましょう。またその都度水分補給や行動食でエネルギー補給をしながら疲労を回復させ、登山終了まで体力をなるべく使いきらないようにすることが大切です。しかしこの間隔はあくまで目安ですので、休憩をしやすい場所を見つけたら休憩時間より早くても休んでもよいですし、体力に余裕があってまだまだ歩けるようであれば先に進んでもかまいません。また気をつけなければいけないのが疲れる前に休むと言うことです。定めた時間を気にしないで休まずに歩き続けてしまい、一度疲れきってしまうと10分程度の休憩では回復しなくなってしまいます。ですからちょっと疲れたかなと思った時点で休憩をとる様にしましょう。
昼食休憩について
前の項で書いたように定期的に休憩を取る他に、昼食の休憩があります。この昼食休憩では12時前後に1時間程度休憩をするのが良いです。ただしこれも定期的な休憩と同じで、あくまでも目安です。例えば山頂で昼食を食べる予定をたてている方は多くいますが、お腹が減ったのに頂上までがまんすると言うのは疲れやすいのでベストな方法ではありません。お腹が空いたなと思った時で、昼食を食べるのに相応しい場所があればそこで昼食をとるのがベストです。また頂上にまでの時間がまだかかりそうだと思ったら、早めに適当な場所で食べてしまった方が良いです。無理に予定通り行動しようとすると疲れますので、臨機応変に状況にあわせて休憩をとる様にしましょう。特に山頂などでは天候の急変なども考えられますので、総合的に判断するのが良いでしょう。
装備の調節のための休憩について
これまでお伝えした休憩以外については、歩き始めて30分前後にとる休憩があります。この休憩では靴紐の調節、ザックの調節、体温上昇による服の脱ぎ着などをします。歩き始めはなかなか装備の調節がうまく行かないことが多いので、装備の調節のためにとる休憩時間となります。調節せずに進んでしまうと靴擦れや疲労の原因になりますので、初心者の方は一度装備の調節のための時間を作った方が良いでしょう。特に最初からレインウェアなどを着込んでしまうと、体温上昇で蒸れが早くなってしまい、疲れの原因にもなりますので、こまめな調節を心掛けましょう。
その他疲れないために必要なことは?
歩きはじめはゆっくりと動きましょう!
登山の歩きはじめは気持ちも高ぶっている場合あるので足早になりがちですが、ここでは焦らずに気持ちを抑えてウォーミングアップのつもりでゆっくりと歩くようにしましょう。普段の3割程度ペースを落として歩くのも良いです。特に登りでは半分程度のペースに落としながら、体が温まってきたらペースを上げて行くのがおすすめです。後ろから来た他の登山者に追い抜かれるかもしれませんが、あわてず、あせらずゆっくりとスタートをしましょう。また、めいいっぱいの登山予定を作らないようにして、余裕を持った予定で行程を進めましょう。
体の冷えは疲れの原因です!
体が冷えると疲れやすくなるので、汗を吸って乾きにくい綿素材のウェアは登山に向きません。ポリエステルなどの化繊の素材、もしくは綿と混紡のものが速乾性がありおすすめです。また汗をかきにくくするのも大事な事です。登山中汗をかく前に服を脱いで寒くなったら着る、という様に服を脱ぎ着を繰り返して体温を調節しましょう。場合によっては着替えを持っていき、下着の交換をするなども大切な方法です。
体にあったリュックで荷物は少なくしましょう!
時々、登山中に体にあっていないリュックやいいかげんなザックを背負っている方を見かけます。この状態で実際に歩くとかなり疲れてしまうと間違いなしです。特に肩や腰などベルトと接している部分が痛くなってしまうと、正しく歩くどころか痛みに耐えながらの大変な登山となってしまいます。特にリュックは登山中に必ず背負っていなければならない重要な装備です。背負い心地の良いしっかりとした丈夫なものを選びましょう。また荷物の重量が軽ければ軽いほど楽に歩くことができます。余分なものは持っていかず、なるべく最小限の荷物だけを持っていきましょう。
まとめ
いかがでしたか?登山初心者が気をつけるべき歩き方の方法ですが、少しずつ自分のものにして楽しく安全な登山を楽しんでくださいね!