登山初心者が知りたい疲れにくい山の登り方と歩き方(前編)

皆さんは、普段ウォーキングなどされていますか?平坦な場所を何キロも歩くのには慣れていても、傾斜が続く場所やデコボコした場所を歩くと普段よりも何倍も疲れてしまう……って経験はありませんか?
もちろん全く疲れない歩き方や登り方なんてものはないのですが、疲れにくい歩き方や登り方はあります。下の記事でも説明していますが、ポイントは「姿勢」、「速度」はゆっくり、「歩幅」を小さくの3つです。急がずゆっくりと正しい姿勢で歩いていけば、これまでぐったりしていた登山道でも比較的疲労が少なく登ることができますよ。

傾斜の歩き方(登り)
膝をあげて歩きましょう!
登山の歩き方は普段の歩き方とは違って、膝をあげて歩きますよね。町中を歩いている時には障害物などはほとんどありませんが、木の根っこや石など障害物だらけの山では、それらにつまずかないよう膝をあげて歩くのが基本なんです。転んでしまうと怪我をしてしまったり、すべって落ちてしまう危険もありますので、登山の最中は膝を上げて歩くようにしましょう。

頭からつま先まで、体にまっすぐな線をつくりましょう!
頭から背中、腰、後ろ足まで一直線になるような線を作りましょう。この歩き方をすることで、前に出す方の膝を上げた瞬間に体が一直線になります。膝も高くあげているのでちょうど階段を登ろうとしている時の姿勢に近くなります。また残った方の足だけで体重を支えることになるのですが、慣れてくると安定してきてバランスがとりやすくなります。また体が一直線になると筋肉を使わず骨で体を支えることが出来るので疲れにくくなります。逆に背中を曲げて歩いてしまうと、筋肉でザックを支えることになって筋肉の力だけで歩くことになるので疲れやすくなってしまいます。でも、無理に膝を上げ過ぎて歩くのは逆に疲れてしまいますので、無理のない姿勢で自然に歩くこと大切です。

重心移動で前に進みましょう!
体に線をつくるのを意識しながら、その状態から重心の移動によって前に進みましょう。このような歩き方をすることによって、余計な筋肉を使わないでバランスよく歩くことができます。前の足を上げた時に、体の中心で一本の線ができて、前の足を着地したと同時に後ろ足の重心を前の足に移動させます。それと同時に後ろ脚を前に出し体の線を一直線にします。このような重心移動をしながら前に進みます。この時に前方に倒れこむような感覚を連続的にできるようになるとスムーズに重心移動ができ、より楽に歩くことができます。

左右にブレない様に歩きましょう!
足のつま先とかかとを前後平行にして歩くと、斜面と同じ角度で足首を曲げなければならないので足首がとても疲れます。そのため足のつま先を外側に開きながら歩くと疲れを緩和することができるので、登りでは足を外側に開いて歩くのが基本になります。山の斜面の傾斜がきつければきついほど、足を開く角度を大きくしながら歩き、緩ければ緩いほど角度を小さくして調節しながら歩くのがおすすめです。しかし、足を開きながら歩くと膝も開いてしまい、体が左右にブレやすくなりますので、そのような歩き方にならないために進行方向の直線上にカカトを重ねるようなイメージを持ちながら歩くのが理想です。

足の裏側全体で地面に着地しましょう。
山などで歩くときに、かかとやつま先から着地すると関節を痛めやすく、疲れやすくもなります。特に体への負担のかかる傾斜地ではなおさら怪我の割合が大きくなります。普段の歩き方とは異なって少々歩き方が難しくなるのですが、登山では足の裏全体で着地するのがおすすめです。足の裏全体で着地して、体重をかかとからつま先に移動していくと言うのが疲れにくい歩き方です。また着地の時に「どん」と大きな音をたてる歩き方は良くありません。脚を前に出すのと同時に重心も移動してしまっている歩き方のため、このような状態が起こりますが、バランスも悪く膝や内臓にもダメージを与えてしまいます。ですから常に後ろ脚に重心を残して静かに着地をするように歩きましょう。

歩幅は小さくして歩きましましょう。
傾斜を歩くときには小さい歩幅で歩くと、バランスもとりやすく疲れにくくなります。山の傾斜によって異なってきますが、自分の前足のかかとから後ろ足のつま先までの間が靴一足分くらいの間隔が小さい歩幅となります。前の脚を真下ではなく少し前に着地させると歩幅が大きくなりますので真下に着地させるように意識しましょう。

呼吸も意識して、ゆっくり登りましょう。
ハアハアと荒い呼吸で早い速度で登るとすぐに疲れてしまい、疲労も大きくなってしまいますので、特に登りはゆっくりと登るようにしましょう。呼吸が乱れてしまった時にはペースを落としたり、少し深呼吸して呼吸を整えるようにします。また呼吸をおろそかにしてしまうと酸素不足になって更に疲れてしまう原因にもなってしまいますので、常にしっかりと息を吐いて吸うように呼吸を意識しながら歩くようにしましょう。

全身を使う方法、ストックを使って歩く方法
体の一部分だけではなく体全体を使って歩くようにしてみましょう。なぜなら下半身の力だけで歩くととても疲れやすくなってしまうからです。初心者の方は腕を大きく振るうように歩くと全身の筋肉がバランス良く動くようになります。また道具を使うのも方法のひとつです。登山に使用するストックなどを使うと自然に上半身の力を使って歩けるようになります。正しい方法で使いなれるまで少し時間がかかりますが、ストックを使い慣れると楽に歩くことが出来ます。しかしストックにたよりすぎた歩き方をすると、かえって体のバランスが悪くなってしまい、歩き方が変わってしまいますので注意が必要です。

傾斜を下る時の歩き方
傾斜を下る時の歩き方も実は登りの歩き方とほとんど変わりません。頭から脚まで一直線の線をつくって、重心を移動させながら下るようにします。異なる点は足を開かなくても良いことです。下りでは足を開かなくても十分に足首が楽ですので、通常通り進行方向に向けてかまいません。また膝も高くあげなくてよいです。ただし、着地の時に前の脚に重心があると膝を痛める原因になりますので、前の脚が着地した時はまだ後ろ足に重心を残し、完全に着地しきったところで重心を前の脚に移動していくような歩き方が良いです。このような歩き方をすると「ドン」と着地することもなくて、なるべく膝を痛めず静かに着地することができます。

急斜面での下り方

急な斜面を下る時は、斜面の恐怖から腰が引けてしまって、体の線が地面と垂直ではなくなってしまいます。こうなってしまうと逆にスリップしやすくなって危険ですので、怖がらずに腰を引かないよう注意しましょう。なお急斜面の場合には腰を落としやや前かがみになり体の線を地面と垂直になるように意識し、歩幅をかなり小さくして少しずつ下るようにしましょう。

高低差がある段差の下り方
高低差がある段差などでは一気に降りると怪我をしやすいので、できるだけゆっくりと降りるようにしましょう。進行方向に対し体を横に向け、膝をまげながら脚を1本ずつゆっくりとおろす方法や、近くにある木などに掴む事ができるものがあれば、それにしっかりと掴まりながらゆっくりと脚を下ろしてゆくのが安全な方法です。これも通常の歩き方同様に、前の脚がついてから後ろ足の重心を前に移動させるように歩きましょう。

まとめ
今回は、登山初心者のための疲れにくい山の登り方と歩き方の中で、基本的な歩き方をお伝えしました。次回は後編として新しい歩き方の知識をお伝えしますのでぜひ楽しみにしてくださいね。

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