意外と知らない紅茶の基本(後編)

前回は、意外と知らない紅茶の基本(前編)として、スリランカの紅茶生産と茶葉の種類の特徴をお伝えしました。

今回は、インドをメインに、その他の茶葉の特徴もあわせてお伝えしようと思います。

インド

ダージリン(特徴のある香りと渋みの定番茶葉)標高約1,000~2,500m

世界三大紅茶の1つとしてとても有名な茶葉です。爽やかな香りと上質な渋みはダージリンならではのもの。

年間を通じて3回の収穫時期があり、1stフラッシュ、2ndフラッシュ、オータムナルと、

それぞれの収穫時期で特徴があるので、仕上がりが注目されます。

 

アッサム(深い甘みと水色でミルクティー向けの茶葉)標高約500m以下

たっぷりの雨が、深いコクとモルティーさを産み出します。

大部分がCTC製法で加工され、ミルクティー用に相性が良い茶葉となります。

フルリーフタイプについては、茶葉本来のフレッシュさが味わえるのでストレートでもおすすめです。

 

ニルギリ(コクと爽やかさのバランスが良い茶葉)標高約1,200~2,000m

こちらも有名な茶葉の産地です。

ほとんどがCTC製法で加工され、特有の深いコクと、爽やかさが同時に味わえる茶葉です。

その他の産地

中国キーマン(伝統的な三大紅茶の1つ)標高約1,500m以上

中国南東部の安徽省産で、独特の燻製香が特徴の茶葉です。

渋みが少なく甘みがあります。ミルクティーにすると独特の風味を楽しめます。

10段階以上の品質ランクに分けられていて、特級茶は蘭のような香りがするともいわれます。

ただし偽物も多いので注意しましょう。

ケニア(やわらかくバランスのとれた風味)標高約1,500~2,700m

ケニアは、世界トップクラスの紅茶の産地です。

多種多様な作り方はせず、CTC製法の均一で安定した品質が特徴の茶葉です。

やわらかく、フレッシュな風味の茶葉は、ミルクティー向きの仕上がりとなります。

インドネシア・ジャワ(ライトな軽い風味をもつ茶葉)標高約1,300~1,800m

インドネシアのジャワ島の高地でつくられている茶葉です。

色鮮やかな水色で渋みが少なく、味・香りともにライトな印象です。

食事と相性がよく、水がわりにゴクゴクと楽しめるものがほとんどです。

紅茶の種類(ブレンドティーとフレーバーティー)

ブレンドティーについて

みなさんはブレンドと聞くとどのようなイメージがあるでしょうか?

良い茶葉と悪い茶葉のような品質の違う茶葉を混ぜ合わせることとイメージする人は多いとおもいます。

品質や価格の調整のために、このようなブレンドが行われる場合もありますが、

このようなブレンドがすべてではありませんので、安心してくださいね。

フレーバーティーについて

紅茶専門家や紅茶通の人の中には、フレーバーティーは専門的ではないとして、フレーバーティーを敬遠する人も多いんです。

でもそれはおそらく、その人の飲まれた紅茶の品質がよくなかったり、

フレーバーと紅茶があっていないことが原因だったりすることがあります。

フレーバーティーの楽しさは、ベースの紅茶が良質であることが大切です。

その上で、相性の良いフレーバーと混ぜ合わさることで、より自由な紅茶の世界が広がると考えています。

 

1、フルーツ系(アップル、いちご、オレンジなど)

フルーティーなフレーバーでアイスでも最適です。

2、スイート系(バニラ、キャラメル、カスタードなど)

甘味が強いのでスイーツの代わりとしておすすめ。

3、ナッツ系(アーモンド、ナッツ、マロンなど)

スイーツなどとの相性が良く、紅茶タイムをより楽しいものに。

4、スパイス&ハーブ系(ジンジャー、シナモン、レモングラスなど)

紅茶&スパイス&ハーブ気分に合わせて。

5、シーズン系(バレンタイン・クリスマス・ハロウィンなど)

記念日を盛り上げるための紅茶です。

6、ベジタブル&薬草系(さつまいも・紫芋・よもぎなど)

野菜の栄養成分と香りで、心とカラダにやさしく健康的な紅茶です。

紅茶のグレードについて

紅茶の表示で「ダージリン」「ウバ」などのほかに、「OP」、「BOP」などの表記があります。

これらは茶葉のグレードと呼ばれるものです。

このグレードとは、茶葉のサイズ(大きさ)のことで、品質の良し悪しを表すものではありません。
サイズ区分は茶園ごとに分かれていて、一般的に5~6段階に分けられています。

サイズの細かいものを「D(ダスト)」と呼称します。

したがって、「茶葉が大きい=高品質、茶葉が小さい=低品質」ではありませんが、細かい茶葉は劣化しやすいという特徴があります。

 

主なグレード

OP(オレンジペコー)7~11mm

細くよじれた長い形状です。熱湯で蒸らす時間を長くして飲むのがおすすめ。

 

PEKO(ペコー)3~5mm

BOPだと渋みが強くなりすぎる紅茶もあります。

 

BOP(ブロークンオレンジペコー)2~3mm

セイロンティーでは一般的なサイズです。

 

BOPF(ブロークンオレンジペコーファニングス)1~2mm

ティーバッグや水出しでも風味が濃く出る大きさです。

 

D(ダスト)0.5~1mmの粉末状

浸出が早く、水色が濃く、強い風味を楽しめるサイズです。

 

CTC

CTCとは、「CRUSH(つぶす)」「TEAR(引き裂く)」「CURL(丸める)」の頭文字をとった、CTC製法で仕上げられた茶葉のこととなります。
濃ゆく時間が短くてもしっかり出るため、ティーバッグやミルクティー向きの茶葉は、このCTC製法によって仕上げられることがほとんどです。

まとめ

いかがでしたか?

紅茶についての知識を本格的に学ぼうとするとその情報量はとても多いので、

基本的な事だけでも知っておくと、自分の好みの紅茶を選ぶためのきっかけになります。

それからもう一つ豆知識として、葉っぱの部位を「オレンジペコー」や「ペコー」と言ったりする場合もありますが、

実はグレード(サイズ)の「OP(オレンジペコー)」とはまったく関係ないのです。

紅茶は、1芯2葉で摘んだ茶葉を部位の区別をせずに、まるごと製造工程にかけるのですが、

その工程の最後にふるいにかけて、サイズを区別していくというものになります。

また、栽培の場所やその生育環境、収穫時期や製造の工程などによって見た目や風味が変わりますので、

それを知ったうえで自分のお好みの紅茶を選んでみてくださいね。

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